わかる直販売上アップ講座【第5回】

第5回 使えるフレームワーク、4P(4)

4P:Product/Price/Place/Promotion
製品/価格/流通/販促

4Pのフレームを埋めるとき、
短時間でさらりと埋めることが多いのは、

Price(価格)

です。

たいてい、

似たような商品につけられている価格
おおよその原価から考えられる売価

この2つの情報を元に、
まあ、こんなもんだろう。
という価格が頭の中にあるはずです。

そんなときはもうひとつ別の視点で、
価格を考えてみてはいかがでしょうか。
よく、コスト積み上げ方式で、
価格を決定してはいけない。

と言われますが、
「そうはいってもねぇ」
というのが本音だと思います。

価格に対して、コストを把握して、
利益を確保する。
これはビジネスとして基本中の基本。

ですからコストを積み上げることは、
なんら問題ありません。

しかし、積みあがったコストに、
欲しい利益をプラスして価格を決める。
という発想から、一味違う視点でも、
価格を考えてみましょう。

電卓

それは、あなたが、

売りたい価格をまず決める。

ということです。

売りたい価格とは、
「この価格なら、私も満足、顧客も満足」
という価格です。

たとえば、
メーカーズシャツ鎌倉の貞末会長
が決めた4,900円という価格です。

このとき、漠然とした「顧客」の満足を
考えるのではなく、はっきりとした
ターゲット顧客像を定めておく必要があります。

メーカーズシャツ鎌倉の場合は、

飲み代に5,000円程度使う、
本物のシャツをたまには着たいと思っている
サラリーマン。

がターゲットだったわけです。
しかし、
ターゲットがぼんやりしている。
またはとても幅広く考えていて、
絞り込めていない。
ということも多いでしょう。

そんなときは、次のような発想が、
ブレークスルーになるでしょう。

売りたい価格で、買ってくれる顧客は
どこにいるか?

価格を決めてから、買ってくれる人を探す。

誰にでも売ろうとするから、
ブランド力のない中小企業は、
価格を下げなければ売れない。
という発想になるのです。

強気の価格で、満足して買っていただける
顧客に対してだけ、
4P(製品/価格/流通/販促)を考えて、
あらゆる手を打つのです。
価格の決め方には、
これら以外にもさまざまなアプローチが
あります。

損益分岐点から算出する
プライスリーダーを目指す
柔軟な価格設定(例:航空業界の前割)
プレミアムプライス(あえて高くする)
最低価格保証
値引き販売

えいやっ!

と価格を決めてしまう前に、
是非いろいろな発想で、価格を
考えてみてください。