「正しい戦略がある」と思うから、戦略思考がつらくなる。

正しい戦略などありません。

 

「前を走る電車の影響で、この電車はしばらくこの駅で停車します」

というアナウンスがあったとき、このままこの電車に居続けるのか、それとも降りて、別の行き方を探すのか。

電車あせり

いつ復旧するかもわからない状況で待ち続けるのもつらい。
でも別の行き方に突き進んだとたんに、電車が動き出すこともあります。かと思えば、動き出した電車が途中で、再び何分も停まってしまうこともよくあります。

どちらを選ぶべきかなんて、所詮は結果論で、その時点ではわからないもの。

 

では、お手上げか?というと、そういうときこそ戦略思考です。

①なりたい姿
②未来の日付

を一旦決めてから、現状把握、情報収集に入ります。
たとえば、

①なりたい姿:なるべく早く目的地に到着する
②未来の日付:予定時間の30分遅れ

手に入る情報は限られていますが、30分遅れならば、タクシーを使う、とか、別の路線の最寄り駅まで走る、とかいろいろな手段があるかもしれません。

また、

①なりたい姿②未来の日付:今日中に帰宅できればよい

であれば、このまま待つ。でいいかもしれません。

 

お手上げ、になるのではなく、とにかく戦略思考でなりたい姿に少しでも近づくことが大事です。そして納得のうえで行動することです。結果的にその戦略よりも、もっといい筋書きがあったかもしれません。それは次の戦略思考のときの材料にすればよく、「やっぱりあのとき正しい戦略を選ぶべきだった」と後悔する必要はありません。その時点で正しい戦略などなく、自分が考えられる最善の戦略しかないからです。

正しい戦略など追求するのではなく、「本当になりたい姿」とはなんなのか、を追求しましょう。

今、頭に描いているなりたい姿で本当にいいのか、再考する。
自分がぼんやりと描いているなりたい姿をより明確にする。
なりたい姿の未来の日付は、これでいいのか検討する。

フレームワークを埋めながらいったりきたり。
誰でもできる戦略思考の戦略フレームワークは、「本当になりたい姿」を追求するためのフレームワークでもあります。

 

『誰でもできる戦略思考』
=== 戦略フレームワーク ===

③現在の姿
④現在の環境

⑦実行するヒト
⑥活動の筋書き

②未来の日付
①なりたい姿
⑤未来の環境予測

★チェック(筋書きは大枠か?継続できるか?)