戦略思考は誰でもできます。
でも戦略をいきなり大げさに考えてしまうと、腰が引けてしまいます。
私は戦略とは「筋書き」のことだと考えています。
筋書き=シナリオです。
「戦略立案するぞ!」
と気合いを入れると、肩に力が入りすぎて柔軟な発想が浮かびくい。
「ちょっといくつか筋書き考えてみよっかなー」
くらいでちょうどよいのです。
戦略の定義のひとつ、
「市場の中の組織としての活動の長期的な基本設計図」
「企業や事業の将来のあるべき姿とそこにいたるまでの変革のシナリオを描いた設計図」
伊丹敬之『経営戦略の論理』より
見事な定義ですが、やっぱり肩に力が入りがち。
たとえば、「長期的」という言葉。
「立派な戦略を立てるには、しっかりと長期的に考えなければいけないんだろうな。」と身体が固くなってしまいます。長期とはいったいどれくらいの期間のことなのでしょうか?
10年?5年?3年?
戦略思考でいう「長期的」とは、相対的なものです。
経営指標でいえば、現時点の財務諸表B/S(バランスシート)ではなく、ある期間の財務諸表P/L(損益計算書)的な発想です。
「ある期間」というのは、「いつまでにどうなりたいか」によります。
たとえば、1年後に売上を2割アップしたい。ということであれば、1年間継続する戦略を考えます。1週間後であれば、1週間継続する戦略です。
つまり「長期的」という意味は、「長い」という意味ではなく、
・期間を設定する
・その期間内に継続することを考える
この二つを考えることが、戦略思考なのだということを表現しています。
ということで、前回の
と合わせてみると、
戦略の「長期的な基本設計図」とは、
ある期間継続する大枠の筋書き
ということになります。
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