錦織圭が名コーチ、マイケル・チャンと出会った2011年の東日本大震災チャリティーマッチ。
そのときの対談動画がこちらです
(4分40秒)。



錦織圭の全米オープンでの勝ち方を見ると、
ここでマイケル・チャンが錦織圭に授けた
アドバイスが、いかに的確だったかが
わかります。

この勝つための考え方は、
マーケティングの極意にも通じます。

1.強みを活かす

背が低い=高い打点のサーブは打てない

これは誰もが考える当たり前の事実です。
背の低いマイケル・チャンは、
それを次のように転換して考えます。

背が低い=素早く動けるからより広い範囲をカバーできる

勝ち方はひと通りではありません。
高い打点から強烈なサーブが打てて、
かつ素早く動ければ最高です。
しかしテニストッププレイヤーでさえ、
それはかなわないのです。

言い換えればトッププレイヤーとは、
自分の強みを最大限に活かした「勝ち方」
を創造し、訓練した人。といえます。

2.仮説と検証サイクルを反復する

マイケル・チャンは、対戦相手の特徴を
すべてノートに記録。
勝因、敗因、次への対策をつねに考えました。

これは仮説と検証サイクルを繰り返し、
しつこくやり続けるということです。

スポーツでも、ビジネスでも、
頭でこれをやっている人は多くても、
実際にノートに記録している人は少ない。

3.「勝つ方法」にこだわる

「勝つ方法」を見つけることが、
ショットの強化以上に大切

とマイケル・チャンは言います。

これは戦略思考とも言えます。
個々のスキルを磨くのが大切なことは、
言うまでもありません。
しかしそれだけでは勝てない。

勝つための戦略を工夫すること。
それにこだわることが重要です。

マイケルチャンアドバイス

以上の3つに加えて、最後に
マイケル・チャンは錦織圭に
厳しいアドバイスを授けています。
「フェデラー戦であなたは
ひとつ大きなミスを犯した」
と指摘された錦織圭は、
口元が思わず歪みました。

 

この対談の前に、
スイスでジョコビッチを下し
決勝進出を果たした錦織圭は、
決勝でフェデラーに完敗します。
マイケル・チャンはそれは錦織圭が
大きなミスをひとつ犯したからだ。
と明快に解説しています。

そのミスが何か?は動画を是非見てください。

史上最年少で全仏優勝したマイケル・チャン
しかできない王者のアドバイスです。

 

全米オープンでは、錦織圭は
そのミスをいまのところ犯していません。

3年前のこの出会いが、
錦織圭を高い次元に引き上げたのは、
間違いありません。

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