これがコカ・コーラ「日本の烏龍茶つむぎ」のパッケージシンボル
出典:コカ・コーラ つむぎ
日の丸の中に、「日本の烏龍茶」の文字が白抜きされています。
そしてこれが、ポッカサッポロの「にっぽん烏龍」のパッケージシンボル
出典:ポッカサッポロ にっぽん烏龍
こちらは東京1964オリンピックエンブレムの発展形です。
東京2020エンブレムにベルギーの劇場からクレームがつきました。確かに似てます。このエンブレムが発表当初から反応が微妙だったのは、どうしても東京1964シンボルマークと比較される宿命にあるからでしょう。
亀倉雄策(ゆうさく)氏がデザイ…
どちらも、日の丸を使って「国産」を強調しています。
烏龍茶の国内シェアはサントリーが圧倒しており、サントリーの「烏龍茶」と「黒烏龍茶」が合わせて56%のシェア。2位はコカ・コーラの「煌(ファン)」で13%(2014年データ)。
しかし、この15年で出荷量は半減しました。
つまり烏龍茶市場は縮小しています。
烏龍茶といえば、中国のイメージ。
ところが、近年中国産の食の安全イメージは悪化しています。2012年には、伊藤園が残留農薬が検出された中国福建省産の烏龍茶ティーパック40万個を自主回収しました。
そこへ2015年3月打って出たのが、先の国産茶葉100%烏龍茶です。
コカ・コーラは、まず三谷幸喜に、
「緑茶も烏龍茶も茶葉は同じだった」
というメッセージを発信させました。
コピーは、
「日本で育った茶葉だけを使って、
日本の職人が作った烏龍茶を飲んでみたい」
発売から半年たち、知識として国産烏龍茶の正当性が浸透したとみて、次の段階に踏み出したのが最新のCM↓です。
シェアトップのサントリーは、1980年代から長く「食事との相性の良さ」をイメージとして打ち出してきました。コカ・コーラのつむぎのこのCMでは「いろんな食事に合う。」というコピーで本格的にサントリーの牙城に食い込もうとしています。
次に中国で大規模な食品安全問題が起これば、サントリーとコカ・コーラのシェアが逆転することもあるかもしれません。