祝!2020年東京オリンピック開催決定。

これまで、オリンピックに技術で貢献した
日本の中小企業を2つ取り上げました。

バレーボールで世界一、ミカサの顧客対応力

これぞオンリーワン、直販の鏡、辻谷工業

オリンピックに関わる日本が誇る中小企業は、
まだまだありますよ。

東洋造機

北京、ロンドン、オリンピック2大会連続で、
テニス、バドミントンの
オフィシャルストリングマシンとして採用されました。

東洋造機が作ったES5-Protechという、
1台約100万円のガットを張る機械は、
ロンドンオリンピックで、
テニス用に11台、バドミントン用に9台が
準備され、
世界中から集まったプロストリンガー
が、延べ2000本以上のガットを張りました。

観客からは見えないところで、
こんな中小企業が、
スポーツを盛り立てているんですね。

F1000105.JPG 出典:東洋造機株式会社

 

ES5-Protechは、ヨネックスのブランド名が
ついています。つまりOEMですね。

直販ではないのですが、
ヨネックスとは国内独占販売契約を、
2002年に締結しています。

2年後、ヨネックスは海外輸出を開始。
5年で輸出の生産が、全体の半分を占めるまで
成長しました。
東洋造機は、以前は複数のガットメーカーと
OEM契約をしていました。

アシックス、プリンス、ゴーセン、ベネトン

しかし、ES5-Protechの原型となる、
ES5PROの開発を契機に、
ヨネックス一本に絞って、
他メーカーとの契約を解除したのです。

売上は2/3に減少。

硬式テニスラケットの国内なったシェアで
第2位、国内メーカーでは第1位の
ヨネックスと独占契約した理由は、
明らかにはなっていません。

土田社長は、

「おかげで良質でおおきな仕事が
できるようになった。
世界進出できたのは、
ヨネックスのおかげ」

と語っています。

東洋造機は、部品の内製化に
こだわっています。
精度を求められる部品は、すべて手作りです。

おそらく、この、こだわり=質
を理解できたのが、ヨネックスだったのでしょう。

OEMで、やみくもにコストダウンを迫られ、
それに応えざるを得ない状況では、
質の向上は見込めません。

売上が2/3になっても、
このこだわりへの執着があったからこそ、
オリンピックという世界最高峰の舞台に
立てたのでしょう。

2020年の東京オリンピックでも、
きっと大活躍する企業です。