図書館で文學界9月号を読みました。
ピース又吉に関する5編が収録されています。

=== 又吉直樹・羽田圭介スペシャル ===

◆最新原稿独占入手!
芥川龍之介への手紙   又吉直樹

◆受賞記念対談
川上弘美×又吉直樹 漫才と小説の近さ

◆特別エッセイ
中村文則 芸歴十六年目の表現

◆又吉直樹論
中森明夫 小説家・又吉直樹の宿命
九龍ジョー 作家・又吉直樹誕生前夜

 

なんといっても興味があったのは、『芥川龍之介への手紙』
ものすごいプレッシャーの中、ピース又吉がどんな文章を書くのか!?

こちらから冒頭を立ち読みできます↓↓↓
http://www.bunshun.co.jp/mag/bungakukai/img/1509/001.jpg

又吉の過去のエピソードからはじまる原稿用紙12枚のエッセイ。一気に読みました。おもしろいです。一見中学生が書いた作文のような内容なのですが、要所要所で共感させて深く考えさせる、もう一度読みたくなるような、そんなエッセイです。

 

ピース又吉はエッセイを書き慣れていて、ヨシモト∞ホールのフリーマガジンに、ブレイクする前から『第2図書係補佐』を連載していました。これはピース又吉による本の紹介コーナーで、当時から女子高生にどうやったら興味を持ってもらえるか工夫を凝らしていたようです。そして又吉自身のエピソードからはじめて、文章に惹きつける手法にたどり着きました。その手法が今回の『芥川龍之介への手紙』でも活かされています。

どうやらピース又吉は、誰に読まれるか、というターゲット思考を重視しているようです。それは「お笑いのライブこそが自分の生きる舞台」と公言するピース又吉の、観客との距離感をつねに探ってきた芸人の経験のなせる技です。芸人100%プラス小説家という立ち位置を決して崩そうとしない理由がそこにあります。

『第2図書係補佐』は全47冊の紹介文をまとめて幻冬舎よしもと文庫から文庫化されました。

第2図書係補佐
出典:又吉直樹氏『第2図書係補佐』刊行記念インタビュー

『尾崎放哉全句集』
「初めて漫才のネタのようなものを作ったのは小学校に入る前だったので恐らく六歳の時だった。父親の誕生日に……」からはじまります。

アマゾンで立ち読み可能です。