今年の6月に来日したマーケティングの父コトラーは、
講演の中で、次のようなメッセージを日本の
マーケティングにかかわる聴衆に残しました。

「日本の会社は、問題の解決策を、
『いいモノをつくること、それで勝てる』
と言いがち。そうではありません。
顧客について考えるべき」

ただ、この言葉は、
昔から誤解を受けやすいのです。
顧客の望むモノをつくることが、
いいモノをつくることなの?

と。

 

しかしコトラーはそういうことを言っているのではないのです。

顧客と共にいいモノをつくる。
つくり手が考えるいいモノではなく、
顧客の満足や喜びにつながるいいモノをつくる。

 

iPhoneは、顧客が「こんなモノが欲しい」と望んで、
それを実現したモノではありません。
むしろ、たった一人の男、スティーブ・ジョブズが、
己に信念に従って、こだわってこだわって、
創り上げたコンセプトを具現化したモノです。
そのこだわりのポイントが、
顧客の満足や喜びにある点が、
イノベーションにつながったのです。

顧客について考える。
とはそういうことなのです。

 

スマホ操作

 

しかしながら、私たちはスティーブ・ジョブズでは
ないので、顧客の満足や喜びを、
どうやって実現すればよいか、
センスのある答えをすぐに出したり、
そのアイデアを貫き通すことが難しいのです。

その意思決定を助けるのが、

直販

なのです。

直販は、代理店経由ではなく、
顧客とダイレクトにつながります。
さらに、顧客とのコミュニケーションの仕組みをもつことで、
商品開発の方向性や販売の方法についての意思決定に、
自信をもたせてくれるのです。

 

直販は優秀なマーケティングツールと考えることも
できるのです。