持田製薬の二代目社長、持田信夫と岡本太郎は、学生の頃から親交があったそうです。四ツ谷、持田製薬の本社の玄関前に置かれたこの存在感のあるブロンズ像は、二人の友情の証なのでしょうか。

岡本太郎歓び
「歓び PLAISIR 1978 岡本太郎」

こういうものを見ると、モノに魂を込めることはできると信じたくなります。いや信じてよいのではないでしょうか。信じることは自由です。

大阪万博の太陽の塔。なにものも真似のできない岡本太郎の傑作です。45年前、その太陽の塔の地下に持田製薬は、科学の叡智の象徴、DNAの分子構造モデルを展示しました。

科学は広大な宇宙とミクロの世界を徐々に解き明かしてきました。モノに魂があるなんて、科学的に考えれば笑止千万。とはいえ、宇宙の物質のうち、科学が解き明かした物質、つまり原子は、4.9%に過ぎません。残りの26.8%はダークマター、68.3%はダークエネルギーなのだそうです。ダークマターとダークエネルギーとは、要するによくわからないモノとエネルギーのことです。たった4.9%しか知らない私たちは、いったいなにがわかったというのでしょうか。

そもそもわからないことが95.1%あります。ってなにかの冗談としか思えません。わかることが増えれば増えるほど、わからない領域って増えていくものなのではないでしょうか。

そうはいっても、現在の科学ではとにかくモノに魂なんて込められないのですから、仕方なく私は、こんな説明をしています。

盛田昭夫のオーラの正体
昨日の私の短い体験談。 「もしもオーラというものが、物理的に存在しているのなら、このときの盛田昭夫はまさにオーラを放っているとしかいいようのない、強力なパワーを周囲に放っていました。身体全体から光を発しているように感じたのを、今で…


でも、岡本太郎の作品を目の前にすると、やっぱりモノに魂を込めることはできるんじゃないか。と改めて思うのです。