神奈川県三浦半島の三崎港、
週末になると三崎のマグロ目がけて、
大渋滞が起こります。

そんな三崎でひときわ異彩を放つ
まぐろ料理の店があります。

無国籍料理 くろば亭

オーナーはつるつる頭に長いあご鬚、
そしてポニーテール。

超こわもてですが、
話すととても気さくなおやじです。

くろば亭の料理は独創的で、
マグロだけでなく、いろんな地魚を
おいしくいただけます。

そんなくろば亭のおやじが、
真面目に取り組んでいるのが、
マグロの血合い肉の冷凍直販。

都内や関西の百貨店に出店
しても、まったく見向きも
されなかったそうです。

それが、いまや、
ネット直販で、多くのリピーターを
獲得するまでになりました。
トロ、赤身など刺身ばかりが注目される
マグロですが、
実は35%は廃棄されて
いるそうです。

特に血合い部分は生食に向かないとされ、
これまで廃棄されてきましたが、
焼くと本マグロは牛肉、
ピンチョウマグロは鶏肉のような
食感に。

毎週日曜は、朝5時からの朝市に
出店。

そこでくろば亭のおやじは、
マグロのいろいろな部位を使って、
創作料理を提供し、
テストマーケティングを
行っていたのです。

そんななかで、評判だったのが
「血合いのカルビ焼き」。

マグロカルビ

出典:くろば亭

一度食べたお客さんが、気に入って、
継続的に購入するようになりました。

おやじの創意工夫の原点は、
マグロ漁師の家に育った
ことと深く関係があります。

マグロ漁船では、刺身用の部位以外を、
いかにおいしく食べるかが、
コック長の命題であり、
おやじは幼いころから、
その調理法を学んでいました。

胃袋、卵、骨髄などレパートリーは、
200種類以上。

廃棄を減らして、三崎の地域活性化にも
貢献したいと今日もおやじはチャレンジし続けます。