年間一人あたりどれだけチーズを食べるのか?

世界ランキングNo.1は、フランス。
25kg/年です。

日本は2kg/年ですから、フランスは日本の10倍以上チーズを食べています。

これだけなら、単にフランス人はチーズが大好きで、日本人はそれほどでもない。というだけのことなのですが、もうひとつの評価軸を加えて世界各国をプロットすると、日本のチーズの食べ方が欧州とはまったく異なることがわかります。

それが次のXYプロットです。

参考:プロセスチーズの多様性と新技術(雪印 川崎功博著)(pdfファイル)

チーズ消費量グラフ

年間一人あたりのチーズ消費量とナチュラルチーズの割合



北欧を含めた欧州諸国に加えて、アメリカ、オーストラリア、ニュージーランド、イスラエル、ロシアを加えてプロットした図です。

ナチュラルチーズがほぼ100%近いのがイスラエル。アメリカは欧州に比べてナチュラルチーズの割合が少ないですが、それでも75%を越えています。

一方、日本とロシアはナチュラルチーズの割合が50%程度と欧米とはかけ離れています。日本ではナチュラルチーズとプロセスチーズをおよそ半々で食べているんですね。

 

プロセスチーズはナチュラルチーズを加熱殺菌して溶かしたものを型に流して固めたもの。金型が強い日本がいかにもお得意の技術です。「とろけるスライスチーズ」や「切れてるチーズ」などは日本の発明だそうです。

日本は食文化が西洋化したとよく言われますが、チーズに関しては独自の路線をひた走っているようです。このグラフを眺めていると、日本のチーズ市場の様々な可能性が容易に想像できますね。どこかのタイミングで日本でイノベーションが起こり、一人あたりのチーズ消費量が飛躍的にアップする時代がくると予感します。