前回、
鼻セレブ、ターゲットを絞りベネフィットを明確にして売上アップ
http://plus2.jp/hanaceleb/
鼻セレブは「鼻」というターゲットに絞り、ベネフィットを明確にすることで中身が同じティッシュのまま売上をアップしました。
これは戦いの土俵を変える。ということでもあります。
もともとのネーミング、モイスチャーティシュの差別化戦略は下のXYプロット↓↓↓のように、
赤丸(○):競合
星(★):モイスチャーティシュ
モイスチャーティシュは高級ティッシュ市場における水分の多い少ないという技術の土俵での戦いです。この土俵(XYプロット)において消費者は、赤い矢印(⇒)の分だけ、きっと差別化されているんだろうな。と感じます。
しかし、鼻セレブはX軸を、鼻が痛いか痛くないか、というベネフィットの軸に変えました。つまり新たな土俵↓↓↓での戦いに持ち込みました。
競合は鼻が痛くなる普通のティッシュです。鼻セレブの周りに競合はいません。ですから消費者から見ると圧倒的なポジションのように見えます。
水分が多い、少ないの土俵では8年間売上を伸ばせず、後追いの競合にシェアを奪われていましたが、鼻が痛い、痛くないの土俵では、あっという間に横綱になれました。いったん新しい土俵での戦いに持ち込むと、後から参入してきた競合は、後追いのモノマネにしか見えません。新しい土俵にはなかなか入りづらいのです。
商品をひときわ目立たせるためには、技術や機能の軸ではなく、ユニークなベネフィットの軸を設定して、独自の土俵を創りましょう。そして独自の土俵の中で、プロモーションを展開しましょう。
新商品の企画、開発であれば、技術や機能の進化を出発点にするのではなく、ベネフィットの軸設定からユニークな土俵を見つけることができれば、その後の展開を有利に進めることができます。そのベネフィット実現のための技術や機能進化です。