昨日のコカコーラの大失敗は、
ペプシがコークを攻撃するために選んだ
「味」の土俵に、自ら足を突っ込んだ
結果招いた失敗でした。

もし、コークが「味を改善する」
のではなく、新味として、
従来のコークに追加して販売していたら、
小さな失敗で終わっていたはずです。

 

たとえば、日本コカコーラは昨年、
爽健美茶の味の改善をするときに、
新味として、
「爽健美茶すっきりブレンド」
を発売しました。
そして、従来の味を「まろやかブレンド」
と名付けて併売し、
「爽健美茶。国民投票」
というイベント化して、
お客さんに比較してもらいました。

約1ヶ月間の投票期間を経て、
154万票中、82万票(54%)
を獲得した「すっきりブレンド」に、
リニューアルしました。

この取組は、
自分たちが意図した企画商品が、
どれくらい顧客の反応を獲得できるか、
フィードバックを得られたことが、
その後の商品企画に役立ったと考えられます。

爽健美茶
出典:ボタニカル飲料 爽健美茶

日本コカコーラは、
「すっきり爽健美茶」が選ばれた一番の理由として、
「カフェインゼロ」の支持が高かった。
と結論を出しています。
ちょっと当たり前の結論ですね。

コカコーラは、この公開調査で、
新たに発見した支持理由は、
公にしないでしょう。
競合が気づかない新たな顧客の嗜好軸を
発見する。
これこそが、このイベントの
最大の目的であったに違いありません。