コンビニコーヒー戦争
コンビニドーナツ戦争

をニーズの束のフレームワークを使って、簡単に分析しました。

ニーズの束の競争戦略、コンビニコーヒーの戦い
ニーズの束の競争戦略、ドーナツ戦争を紐解く

 

ニーズの束

1.価格
2.製品そのもの
3.サービス
4.ブランド

 

ニーズの束というフレームワークで考えると、
戦い方の主軸が見えやすくなります。

このフレームワークと組み合わせると、とても効果的な基本的なフレームワークがあります。

XYプロットマトリックス

です。

どちらも当たり前すぎて見逃しがちですが、2つ以上のリストがあったとき、無理矢理にでも使ってみると新たな発見があるはずです。

 

たとえばドーナツの価格と製品そのものの美味しさについて、XYプロットしてみましょう。

価格質XYプロット

X軸が低価格⇔高価格の軸。
Y軸が普通⇔上質の美味しさの軸。

マトリックスで表現すると、

価格質マトリックス

普通+低価格のエリアと上質で高価格のエリアに入っているのは、当たり前。
普通で高価格のエリアに入っていれば、悪評を受けます。
上質で低価格のエリアに入ることができれば、かなり喜ばれて行列ができます。

XYプロットもマトリックスも似たようなものなので、使いやすいように自由に使うことができます。

 

3社のドーナツをプロットしてみましょう。

①セブンカフェドーナツ(チョコオールドファッション):
100円、普通の美味しさ

②ミスタードーナツ(チョコファッション):
151円、中程度の美味しさ

③クリスピー・クリームドーナツ(オールドファッションチョコレート):
190円、上質な美味しさ

価格質XYプロット123

このように顧客の頭の中には、価格が上がるほど質も上がるという右肩上がりで直線上に並ぶ感覚が普通にあります。各社のドーナツがこの直線上にあるかぎり、不安もないかわりになんの驚きもありません。

 

ここで①のセブンカフェが、少しでも真上に上昇すると、「おっ!お得だね!!」と驚きがあります。

また③のクリスピー・クリームドーナツが真下に落下すると、「なんだ、高い!」と残念な感じになります。

セブンカフェドーナツは現在、①にあって極めて妥当なポジションにいますが、改善が進んで「上質+低価格」のエリアの少しでも近づくと、②、③が相対的に価格が高く感じて、顧客は②、③への足が遠のくことになります。

②ミスタードーナツは、100円キャンペーンでお得感を出す一方で、③の方向、斜め上の商品ラインを増やしてきました。しかし①がもし真上を狙ってくるならば、②も真上、つまり同価格で質を上げなければ顧客を減らすことになります。