ヒットすることと、続けることは、
異なった能力を必要とします。

毎年生まれる一発屋芸人を見ていれば、
よくわかります。
長い下積みを経て、たとえ一発当てることが
できたとしても、
その下積みの経験値だけでは生き残ることは
できません。
スーパーに並ぶ数あるお漬物の中で、
きゅうりのキューちゃんは、
50年以上のロングセラーを続けています。

キューちゃん

ここまで生き残っているのは、
ヒットした商品の質を保ってきたからではなく、
つねに市場に合わせて変えてきたからです。
これを市場適合といいます。
1960年代は、新技術の開発と大量生産を背景に、
新しい流通や販売形態が生まれた時代です。
個別パッケージの技術をいち早く漬物に
取り入れたきゅうりのキューちゃんは、
増え始めたスーパーという販売チャネルにマッチし、
またたくまにヒット商品になりました。
マス広告も積極的に展開しました。

大ヒットした味に手をつけることは、
勇気のいることですが、
きゅうりのキューちゃんを開発した
東海漬物は、何度も改良を繰り返しました。

7度に渡って塩分濃度低減を繰り返し、
発売当初10%以上だった塩分濃度が、
現在は3.8%。

1998年には、保存料、合成着色料の不使用化を
達成しました。

世の中の健康志向と食への安心安全志向の
高まりに合わせて、チャレンジを繰り返しました。
2015年の東海漬物のイメージキャラクターは
スキージャンプの高梨沙羅選手です。
体格面の不利を、技術力でカバーし、
新しいルールに合わせて修正をしていく
チャレンジ精神が、東海漬物の姿勢に
ぴったりです。

2月末からきゅうりのキューちゃんのテレビCMに
登場する予定。
楽しみですね。