昨夜(8月4日)、京浜東北線で架線が切れる事故がありました。6時間も運休しその影響は京浜東北線以外にも波及、35万人に影響が出ました。よりによって横浜みなとみらいの花火大会の日と重なり大混乱になりました。

今日になって原因はエアセクションに誤って停車、発進したため、過大電流が流れ断線したとJR東日本から発表がありました。

この原因を知り、エアセクションて何?と調べて、8年前にもまったく同じ感想を持ったことを思い出しました。

「電車ってなんて原始的な仕組みなの?!」

2007年宇都宮線でまったく同じ原因で、20万人に影響するトラブルがありました。ネットで検索すると今回とまったく同じエアセクションの解説を見ることができます。

8年経って、なんら解決していなかったわけです。

パンタグラフ

エアセクションは、異なる2種類の架線とパンタグラフが接する区間です。架線が異なると微妙に電圧も違います。その区間に停車するとパンタグラフがその2種類の架線をショートすることになるわけです。その回避策が、「なるべく素早くその区間を通過する」ということですから、随分荒っぽい回避策です。

そして2007年のときも、今回のトラブルも改善策としては、「運転士がその区間でなるべく停車しないように気づきやすくする」ですから、これまた根本的な解決策ではありません。

鉄道が電化されて100年以上経って、いまだにこんな状態ですから、エアセクションはどうしてもなくせない仕組みなんでしょうね。

それでもあえて素人の発想をすると、制御技術を駆使すれば2種類の異なる架線区間を、電車がうまく行き来できるように工夫できるような気がします。自動ブレーキの技術が一般の自動車に搭載され、無人自動車が公道を走り始めたこの時代なのです。

電車は、とんでもない大規模かつ大電力の世界なので、自動車と比べてはいけないのですが、ついついそう思ってしまいます。それくらいエアセクションのシステムは原始的です。もしも日本が画期的アイデアで根本的解決方法を考え出したら、さすが日本!と世界中から再び賞賛されることは間違いありません。