リアル
古くはクリック&モルタル。
それがネットとリアルになって、
今ではO2O(オンラインからオフラインへ)。
そういえば、もっと昔、リアルワールドに対して、
サイバースペースなんていう言い方もありました。
30年ほど前、大学院の情報処理の講座で「新聞はいつネット配信されるか」という議論をしたのを覚えています。文字や写真をビット換算すると、画像データが大きすぎて、「新聞のネット配信はまだまだ遠い未来だねー」なんてお気楽なことを言い合っていました。
それまでリアルはリアルとして存在そのものが当たり前すぎて、リアルを強く意識することはありませんでした。それがネット上に最新情報が飛び交うようになって、対比的にリアルというものの存在感が急に浮かび上がってきました。
まだブラウザーが世に出ていないころでしたから、情報をこちらから取りに行く感覚がなく、情報は配信されるものでした。それに一番近いリアルが新聞でした。
新聞の配送はリアルそのものです。紙に印刷して、夜中にトラックで販売店に運搬、早朝バイクで一軒一軒配達するというリアルのオンパレード。バカでかい薄い紙を両手で広げて眺める、というスタイルが、まさか手帳大の薄い板を指でなぞるスタイルに変わるとは、30年前に誰が予想できたでしょうか?
新聞はネットで受け取れば、印刷、トラック運搬、バイク配達は必要ありません。でもモノを買うときは、リアルはなくなりません。ショッピングはネットでできますが、モノをつくって、運送して、配送して、受け取って使う、というリアルはネットで代替できません。コーヒーが飲みたいと思って、コーヒー豆を取り寄せる。コーヒー豆の情報はネットでやりとりができますが、コーヒー豆を作る人、運ぶ人、淹れる人はリアルの人のチェーンができています。
このリアルの人のチェーンをシンプルにグルっとひとまわりさせるのが、直販です。
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