【カタカナにツッコミ】シリーズ
このシリーズは、株式会社LIGの代表あいさつに出てくる意識高い系カタカナワードに、ひとつひとつツッコミを入れていくシリーズです。
Web制作会社LIGの代表あいさつが、カタカナ過ぎて話題になっています。 これ、最後は、 「ジャストアイデアですが。」 と締めているあたり完全にネタなんですが、毎年恒例のようです。 過去の代表あいさつ ネタに乗っかるネタメ…
前回は、キャズム。
エクセレント・カンパニーだけでも古臭くて笑えるのに、「真の」をつけると空虚感倍増です。大前研一翻訳の1983年に出版された『エクセレント・カンパニー』という本があります。そこにケースとして登場する超優良企業のほとんどが、その後の20年で深刻…
今回は、コア・コンピタンスのコモディティ化です。
コア・コンピタンスは直訳すれば、「核となる能力」という意味です。このワードが広まるきっかけとなったハーバード・ビジネス・レビュー(1990年)への寄稿文には、例として、
ソニーの小型化技術
シャープの液晶技術
が挙げられていますが、現在はどちらも輝きを失っています。四半世紀も経てば致し方無いことですね。コア・コンピタンスの要件は、
・競合に模倣されにくい能力
・顧客に価値を創出する能力
・展開できる能力
ですから、確かに当時はその要件を満たしていました。
しかし模倣されにくいと考えられていた能力は、時が経てば模倣されました。人材を介して拡散した技術もありました。展開できそうだと考えられていた能力は、模倣した他社のほうが展開力が優っていることもありました。一旦技術が拡散すると、独自の価値を顧客に提案することができなくなりました。
これがコア・コンピタンスのコモディティ化です。
コモディティ化とは、どのメーカーの商品も大差ない状態になることを指します。古くは冷蔵庫や洗濯機、最近ではテレビやパソコンがコモディティ化しました。コア・コンピタンスは永続的なものではなく、磨き続けなければコモディティ化します。技術そのものがコア・コンピタンスなのではなく、環境変化に適応する組織能力のほうが、競合に模倣されにくく、顧客に新たな価値を創出し、展開できる能力といえるでしょう。
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