かつて京阪の特急は、文字通り特別な列車でした。京都と大阪を淀川の東側で結ぶ私鉄、京阪電気鉄道。特急は、京都の三条を出発して四条、七条を出ると、ノンストップで大阪の京橋に停車、天満橋、北浜と停車して終点淀屋橋に到着しました。

京都と大阪の中間地点に住んでいた私は、特急テレビカーを指をくわえて眺めるしかなかったのです。

そんな特急が中間駅に一時的に停車するようになったのが、2000年。それから丹波橋、中書島、樟葉、枚方市などにも停車するようになり、特急の急行化が進みました。

京阪特急3000系がくずはモールに動態保存されることの意味とは?
出典:京阪電鉄 この特急3000系は、 長らく私のあこがれでした。 なぜなら、この特急に乗ることは、 幼い私にはかなわぬ夢だったからです。 特急料金があるわけでもありません。 幼稚園で電車通園していた私は…


そして2016年3月19日から、ついにノンストップ特急が復活します。16年ぶりのノンストップ特急定期運行。春秋の季節特急だった特急「洛楽」を、土休日の定期運行に改変しました。

これで土休日のダイヤは、私の幼少期の、

特急(ノンストップ)、急行、準急、普通

という態勢と同じ、

洛楽(ノンストップ)、特急、準急、普通

になります。なんのことはない、昔の急行を特急と言い換えただけですね(笑)

京阪特急
出典:京阪電車

長く事業を続けていると、役職インフレみたいなことが起こるのは必然です。普通停車駅が急行停車駅になれば地価もあがります。急行停車駅が特急停車駅になればさらに駅周辺のブランドイメージは向上。これが私鉄のビジネスモデル。次はたぶん準急を急行にするんですね(^o^)