世界最大の家具屋さんといえば、
IKEA。

IKEAを「イケア」と発音するのは、

本場スウェーデンや日本

「アイキア」と発音するのは、

イギリス、そしてオーストラリア

IKEAには、軽食が食べられる洒落たビュッフェ
があったり、託児所(スモーランド)があって、
ショッピングを上手にサポートしていますよね。

オーストラリア、シドニーのIKEAは、
それに加えて、
託児所ならぬ託男所(MANLAND)を、
2年前に試験的に導入しました。

イケアmanland 出典:News.com.au

MANLANDには、
ゆったり過ごせるソファや男性向け雑誌のほかに、
テレビゲームや、ピンボール、テーブルサッカー
までが揃っています。

女性がゆっくりショッピングしているあいだ、
男性は思う存分、ここでゆっくり過ごせるわけです。

 

○女性のショッピング

ゆっくりショッピングしたい
気に入ったものをとことん吟味したい
ショッピングそのものを楽しみたい

○男性のショッピング

目的を明確にして効率的にショッピングしたい
自分に関係のないものには興味がない
ショッピングだけでなく、いろいろなことがしたい

おおよそ男女でショッピングに対する
取り組み方はこれくらい違うものです。

特にIKEAは、広いのです。
途中で女性は、男性の
「はやく決めてかえろうよ」
オーラにいらいらして、ショッピングが
楽しくなくなってくるのです。

 

つまり女性のインサイトを一言で表すと、

「夫にせかされたくない」

という仮説を立てることができます。

その仮説を検証したのが、
シドニー店のMANLANDだったのです。

メンタルベネフィットの仮説は、

MANLANDによって、ゆっくりじっくり
ショッピングを楽しめる

ということです。

 

その後、MANLANDがどうなったのか、
売上に対する一定の効果はあったようです。

ただ新しい記事もなく、世界展開した形跡も
ないので、
このメンタルベネフィットは、
IKEAの顧客にそれほど響かなかったようです。

 

テストマーケティングとPRを兼ねた、
イベントですね。

一方、ビュッフェや託児所が、
世界中のどの店舗にも
常設されているということは、
こちらはメンタルベネフィットをしっかり
つかんでいるということなのでしょう。