現時点でエプソンの電子ペーパー腕時計、
Smart Canvasは、腕時計として
完成度の高いものとはいえません。

ごく一部の、新しいもの好き(イノベーター)
が直販で購入しているに過ぎません。

前回の記事:直販オンリーの電子ペーパー腕時計、エプソンSmart Canvas

この状況をどう考えるか。

物事には必ず両面があります。
どちらも見た上で、判断しましょう。

smartcanvasM
出典:Smart Canvas

2つの見方。

1.電子ペーパーは、腕時計には向かないのでは

消費電力が少ないので、腕時計に向いています。
充電する必要のある腕時計というのは、
なかなか受け入れられ難いですから。

ただし液晶に比べて、
原理的に応答速度が圧倒的に遅い電子ペーパー。
画質もカラーのRetinaのような美しさには、
遠く及びません。

 

いい面もあれば、悪い面もある。
新しい技術やデバイスは、はじめは悪い面が
目立つものです。
いつまでも研究開発にとどまって
いては、進化のスピードは遅いもの。
世の中に出して、改善を繰り返して、
開発スピードに加速をつけて、
格段によくなっていくものです。

電子ペーパーを、現在の能力だけで見極めては
だめなのです。今はイノベーターにしか、
受け入れられないとしても、世の中に出して、
その反応を具体的に受け取りながら、
開発の方向性と優先順位を、早い段階で、
修正する必要があります。

 

量販店で販売すると、売れ残って、
値下がりして、終わりです。
直販で限定販売、受注生産、
現在納期かかります!という状態が、
イノベーター向けにはちょうどいいのです。

直販であれば、購入者の意見もダイレクトに
聞くこともできます。

直販は、デバイス開発や、新商品企画のための、
手法のひとつなのです。

これが一つ目の見方。

 

2つ目の見方は、もっと大きな視点です。
エプソンにとってはこちらの方が、
重要かもしれません。

2つ目の見方は次回

エプソンが電子ペーパー腕時計で狙うイノベーション