夏休みが終わり、海水浴の季節が終わりましたね。
地元の人にとっては、
これからが、海でくつろげる季節です。

今年の夏、逗子海岸の思い切ったルールが
話題になりました。

安全で快適な逗子海水浴場を取り戻すために(逗子市役所)

あなたならこんなルールの厳しいビーチに
行きたくなりますか?

1.砂浜での飲酒禁止、海の家では可能
2.砂浜でのBBQ禁止、海の家では可能
3.刺青、タトゥーの露出禁止
4.拡声装置禁止
5.海の家の営業時間は18:30まで

ビーチ

葉山に住んでいるとき、ビーチが近かったので、
私には観光客を受け入れる側の気持ちが
痛いほどよくわかります。
この5項目のひとつひとつがとても重い決断です。

でも、観光客側からすれば、理解できない部分が
多いかもしれません。
ビーチって、BBQしてビール飲んで音楽聞いて、
楽しむために行くんじゃないの?
逗子海岸って、夜が大人の素敵な雰囲気だったのに、、、

 

2013年まで逗子海岸は、
キマグレン経営の音霊(OTODAMA)という
ライブ小屋が、
夏休みともなれば連日大入りの集客をしていました。
その音霊はこのビーチのルール改正に伴い
逗子海岸から撤退、
今年は鎌倉由比ガ浜海岸へ移りました。

音霊までの逗子や葉山のビーチは、
こじんまりしたビーチライブが売りでした。
東南アジアのビーチのような、開放的な、
独特の自由な雰囲気がありました。
ライブのパフォーマーは、インディーズや
無名のバンド、地元のフラダンスなどが中心。
集客はせいぜい10人から30人程度。
人気があるバンドで100人を越える
ことがまれにあるくらいでした。
ほとんどが投げ銭方式で、
海の家としてはそれで少しでもお客さんが
来てお酒飲んでくれればいい、というくらいの
のんびりしたものでした。

キマグレンはそれとは次元の違うビジネスを、
10年前に逗子海岸に持ち込みました。
400~500人が入るハコを海岸に設立。
メジャーどころを読んで、
3000円~7000円のチケットを
前売りで売りさばく。
ライブ会場では別途ドリンクを売りました。

 

2013年の顔ぶれはこんな感じ。

レ・フレール
キマグレン
エハラハサヒロ
加山雄三
元ちとせ
つるの剛士
中川翔子
青山テルマ
藤井フミヤ
DJなんとか(よく知らない人たち)
、、、

 

昭和40年代には、ドラム缶の札束を入れるほど
儲かった海の家。音霊はその時代の再来でした。

一点豪華主義の逗子花火大会や、
海開きを全国一早くスタートするなど、
逗子市独自の集客戦略も相まって、
逗子海岸には、幅広い層の大勢の観光客が、
集まるようになりました。

参考:一点豪華主義の粋、逗子花火大会

官民一体の成功事例のようでしたが、
地元住民からすれば、
ビーチのクラブ化による風紀の乱れが、
限界を超え、殺傷事件まで発生し、
治安の悪化が大問題になりました。

そこで逗子市議会は、はっきりと、
この状態にNO!を突きつけ、
日本一厳しいと言われるまでのルールを
条例化したのです。

 

予想通り、この夏、集客は激減。
ビーチは閑散として、
海の家の売上は昨年の半分以下になりました。

鎌倉由比ガ浜や葉山の海岸に人が
流れたと言われています。

さて、逗子市議会の判断は、
正しかったのか?

続きは次回。