前回の続き。

★逗子海水浴場
昨年の来場者、40万7000人
今年の来場者、20万1300人
(逗子市役所公式発表による)

一方、お隣
★鎌倉由比ガ浜海水浴場
今年の来場者は、昨年並。
泥酔者によるトラブルが昨年同期比、数百%増。
(鎌倉署への取材による)

日本一厳しいビーチの規制により、
逗子海岸から酔っぱらいは去り、
ファミリーと10代のみが残りました。

逗子海岸営業協同組合は、
この夏逗子市の条例、規制をきっちり順守した一方で、
条例の取り消しを求めた訴訟を起こしています。
来場者が半減して、
売上は半分以下になりました。

逗子市長は、
「日本一安心して楽しめるファミリービーチ」
を目指すとして、訴訟の取り下げを求めています。

 

「しらべぇ」がツイッターを調査した結果、
逗子海岸の感想として、「つまらない」とつぶやいた
感想は、2件のみ。
圧倒的な多数が、
「静かでいい」
「波の音が心地よい」
という肯定的な声でした。
既存の顧客がいる中で、
ターゲットを思い切って絞ると、
このように痛みを伴います。
顧客の逃げ足は早い一方、新規顧客獲得は
時間がかかるものだからです。

しかし、一時的な数字の減少に、
へこたれてはいけません。
逗子海岸の来場者半減は想定内です。
この数字は、風紀が乱れる前の来場者数に
戻った数字。
ターゲットを絞ったところ、誰も来なくなった。
ということであれば、作戦失敗、作戦変更です。
しかし、この場合、
想定通りのターゲットに絞られ、
ターゲットの評判が期待通りに上がっています。

海岸こども

平井市長の掲げる、
「日本一安心して楽しめるファミリービーチ」
は優れたキャッチコピーであり、
必要なUSPの要件を見事に満たしています。

ターゲット:ファミリー
と明確にしたうえで、
目標:日本一
とユニークなポジションを掲げています。

海の家はファミリー層があまりお金を
使ってくれない。と嘆いていますが、
来年こそ、ターゲットが楽しめる海の家に
特化して、今までのやり方を全面的に
見直すのがよいと思います。

中途半端に妥協するのが、
逗子市民も海の家も共倒れする、
最悪の結果をもたらします。

改革初年度は、想定通りターゲットに気にいって
もらいました。
来年は逗子市あげて、よりターゲットにとっての
価値を向上させる手を、海の家と連携して、
どんどん進めていく。
それが逗子海岸が独自のポジションを築く
ことになり、近隣の海岸の追随を許さない
ファミリー層総取り状態を実現、
結果的に売上はアップすることになります。