本屋さんのコミックコーナー、
いつのころからか、
透明なビニールで包装された状態で、
本棚に並ぶようになりました。
これを仕掛けたのが、
ダイワハイテックスという
東京都板橋区の中小企業。
コミックシュリンカーという
コミックをシュリンクする機械の直販で
シェアなんと95%!!
自ら市場を開拓して、競合が追いつけないので、ほぼ独占状態です。
私達、本屋さんのお客さんの立場からすると、
「ははーん、立ち読み防止だなぁ!」
と思うのですが、
ダイワハイテックスの売り込み方は違います。
まず顧客の顧客、
つまり本屋さんのお客さんのベネフィットは、
「手垢のついていないきれいなコミックが買える」
と考え、顧客、
つまり本屋さんのベネフィットは、ずばり、
「売上アップ」
です。
コミックがシュリンクされていない時代には、「本は中身を見て買うもの」が常識でしたから、当然そのまま売り込みに行っても、採用してもらえません。
そこで、市場立ち上げ時には、シュリンクされていないコミックとシュリンクしたコミックを並べて、どちらが売れるか、実地テストを繰り返しました。そしてシュリンクしたコミックのほうが売れる。という実証を積み重ね、本屋さん納得のうえ販売しました。
他にも直販ならではのサービスがあります。
- 新規開店時には、数万冊のシュリンク作業を無償でお手伝い。
- 包装用ビニールの書店在庫が劣化した場合は、無償交換。
- 故障時の修理のための送料負担。

出典:ダイワハイテックス
また、万引き防止システムの提案も行い、つねに現場(本屋さん)との接点を絶やさないことで、新商品企画、製品改善、サービス提案を続けています。
すでに5500以上の書店と取引があります。
ここまでやると、競合は参入する意欲を失いますね。