料理がうまくなった。と思える瞬間があります。

たとえば、出汁巻き卵。

出汁巻き卵

自己流で何度作っても、厚焼き玉子の域を
越えることはできませんでした。

あるとき、お手本にした動画の
レシピ通りの作り方をしたら、
一発でそれなりの出汁巻き卵ができました。

動画の情報量はすごいですね。
ちょっとしたコツがいろいろとあるもんです。

まずは基本のレシピ通り作る。
というのが大切ですね。

 

ではこれで満足かというと、
なにかが自分の求める出汁巻き卵とは違うわけです。
そこで元のレシピを起点に、
少しづつ手を変え、品を変え、
何度もつくるうちに、自分の求める
出汁巻き卵に近づいていきます。

 

これは一見科学的なアプローチに似ています。
でも違います。

科学的アプローチは、
考えられるあらゆる条件を整えて、
ひとつだけパラメーターを変えた時の変化を
測定することで、そのパラメーターの寄与度を
検証します。

出汁巻き卵の塩を、海塩から岩塩に変える。
味がどう変わったか。
自分の理想に近づいたのか、離れたのか。
なんらかの結果は出るでしょう。

しかし、本当に、海塩のときと、
岩塩のときで、条件はそれ以外変わっていないでしょうか。

玉子は産み落とされてから何日目?
冷蔵庫から出されて何分後?
玉子の温度は?
室温は?
玉子の重量は?
白身と黄身の割合は?

玉子ひとつとっても、
いろんな条件が変化します。
フライパンの状態、火力など、
料理をするときに、いちいち全部の条件を
そろえていられません。

そこは経験と勘で、重要度の低いパラメーターは、
無視します。優れたコックさんは、
変化したパラメーターを、独自の感覚で差し引きして、
評価します。

そうやって科学的アプローチではなく、
技術的アプローチで、目指す味に近づけて
いくのです。

 

ごはんを炊くときに、水の量は大事ですよね。

少しでも多いと、柔らかくなるし、
少しでも少ないと、硬くなる。

レシピにお米3合に水600ccと書いてあって、
その通りに測って作って、
いつも同じ状態でできるとは限りません。

それは、つねにお米の状態も違えば、
水の状態も違うからです。

 

経験を積んだ主婦や、プロの料理人は、
材料や季節や日々の変動を考慮して、
水の量や火加減を微妙に調整しています。

しかし、そこまでの経験を積むには、
長い年月がかかります。

 

だからこそ、ビタクラフトのような、
いい鍋が使いやすいのです。

水が多少多くても、少なくても、
火加減を変えるタイミングを教えてくれる
インジケーター、ベイパーシール効果の
変化さえ見ておけば、
それなりにおいしいご飯が炊ける。

お米が変わっても、
季節が変わっても、
火加減が少々違っても
失敗がない。

炊飯器を使わず、いきなり鍋でごはんを炊く。
これはハードルが高いです。
でもいい鍋があれば、
最初から失敗せずに、おいしいごはんが炊けます。

失敗がなければ、もっとおいしくするには?
と工夫のしがいがあります。

そのほうが上達が圧倒的に速いのです。