お~いお茶が缶入りからペットボトルになったのが、1990年。缶入りにせよペットボトルにせよ、賞味期限を長く維持するには加熱殺菌という技術が必須でした。

缶詰がなぜ賞味期限が長いか?

それは密封してから高温で加熱殺菌しているからです。缶入りお~いお茶も缶詰の技術の応用。ペットボトル化したときも、充填後85℃でボトルごと加熱殺菌。しかし問題は、お茶の旨味成分を好む耐熱性菌は100℃でも死なないということでした。そこでやむを得ず、旨味成分を少なくしてカテキンを増やして対策していました。その結果、ペットボトル入りのお茶は、旨味がなく渋い傾向にありました。

 

その欠点を解決したのが、サントリー伊右衛門です。
無菌ルームで30℃前後で充填することにより、旨味成分を減らすことなしに賞味期限を伸ばすことに成功しました。2004年に発売開始されシェアはお~いお茶に次ぐ2位、コンビニでのシェアは1位です。

伊右衛門c
出典:サントリー伊右衛門

この新しい製法があったから、京都の老舗お茶屋福寿園と業務提携することができ、100%国内産の上質なブレンド茶を共同開発することができました。伊右衛門の名前の由来は、福寿園の創業者福井伊右衛門です。

竹をモチーフにした容器は、コンビニでいまだに存在感を失っていません。