神宮球場、
夏の高校野球西東京大会決勝戦。
日大鶴ケ丘高校が9回ウラにサヨナラで、
逆転勝ち。
見応えのあるゲームでした。
歳を取ると、高校野球の見方も
変わります。
なぜ高校野球は魅力があるのか?
生で観戦して気づいたことがありました。
高校野球はプロ野球に比べて、
穴だらけなのです。
そう、あちこち穴の開いた袋に、
水をためて運ぶような難しさが
あります。
プロ野球は、蛇口からバケツに水を
汲んで運べばよい。
蛇口の給水能力や、
バケツの大きさ、運搬の仕方などの
優劣で、結果はある程度決まってしまう。
高校野球は、あちこち穴の開いた袋に、
ひしゃくで水をすくっては入れ、
ある程度たまったところで運ばなければ
なりません。
いろいろなやり方があって、
工夫次第で結果も変わるが、
安定した結果が得られる
とも限らない。
難しいけど、作戦を練るのは楽しい
作業ともいえます。
創造性が試されます。
そして、「人はそもそも穴だらけだ」
という前提で作戦を練るので、
「愛」が必要なのです。
私が、ソニーで働きながら、
2年間技術経営の大学院で、
多くの企業の事例に触れた時、
大企業よりも中小企業の事例に
より強く魅力を感じたのは、
そんなことからなのかもしれません。