生協で不揃いのいちごが好まれるというハナシをしました。
なんでもかんでも一律に形が揃っていることが、
必ずしも高付加価値とは限りません。
野菜を育てると、どうしてもその生育にばらつきが
生まれます。大きく育つものもあれば、小さく育つ
ものもある。商品として出荷するには、
出荷可能の幅、「規格」をあらかじめ決めておく必要があります。
そうすると、「規格外」が出てきます。
小さすぎて商品としては出荷できない。
たいていは廃棄するしかないのです。
そんな野菜の規格外品が喜ばれる居場所を、
考えた会社があります。
「OFFICE DE YASAI」
オフィスグリコが、富山の薬売り商法を見習って、
オフィスにグリコのお菓子ケースを置いて、
食べた分だけ集金する仕組みで成功しているのは、
有名です。
それの野菜版。
オフィスに小型の冷蔵庫を設置して、
手軽に食べられる生鮮野菜を
常に補充。お菓子代わりに
食べてもらおうという仕組み。
ミニトマト、自家製味噌ディップ付きのきゅうりや
にんじん、いちごなど。
出典:OFFICE DE YASAI
すでに今年の1月から渋谷のITベンチャー40社で、
導入済です。
農家から見れば、今まで廃棄していた規格外品
の新規の直販先が生まれます。
ITベンチャーからすれば、お菓子よりも
ずっと健康的な野菜や果物で、多忙な社員の
健康サポートができます。
お菓子と違って、野菜は賞味期限が短く、
富山の薬売り商法が、果たして向いているのか
どうか心配。でも「もったいない」精神旺盛の
日本人。我がオフィスの冷蔵庫の野菜が、
痛む前に消費したあげたい。という
意識が働くかもしれませんね。