新国立競技場が建設されるエリア一帯は神宮外苑と呼ばれています。神宮外苑とは明治神宮外苑のこと。JR原宿駅から西に拡がる広大なエリアが明治神宮内苑。内苑から距離は離れていますが、神宮外苑もまた明治神宮の敷地です。

その証拠に神宮球場の所有者はなんと明治神宮です。

新国立競技場の敷地は元は明治神宮の所管でしたが、戦後文部省に移管されて以来国の管轄。ただし地権者は東京都ということになっています。

これら内苑、外苑の緑はすべて植樹ですが、今となっては東京都心の貴重な緑地帯として、生態系が保護されています。

このエリア一帯がどこか清々しさを感じるのは、母体が神社ということがあるかもしれません。神様といっても明治天皇は天照大御神などの神話の神々に比べれば、ごくごく最近まで生きていた身近な神様。初詣には全国一の300万人を集めるのですから、人気抜群の神様ですね。近代日本の国のかたちを決定づけた祖ですから、その人気もうなずけます。

明治天皇は京都の伏見桃山陵に葬られましたが、東京に神宮を設立したいという運動が起こり、内苑が国の税金で、外苑が国民の寄付金で賄われました。さらに13000人が労力奉仕したとされています。

このエリアには、国民の気持ちを一心に集める力があるのかもしれません。

神宮外苑マップ
出典:明治神宮外苑公式サイト

今は、図の7番、シェアードテレスの場所に、Shake Shackの日本一号店ができて、大勢の人が列をつくっています。