デファクトスタンダード
「デファクト」なんて短縮して使うと、
意識高い感がアップします。
私がソニーにいた前半は、ソニーは強力にデファクトを目指す会社でした。
ベータでVHSにやられたソニーは、CDではデファクトを取りました。
この経験が、カセットの次はMDだ!とか、CDの次はSACDだ!
と必死になる組織風土を作りました。
なんといっても本丸はDVD規格争いでした。
今となっては形のあるメディアそのものが衰退し、
デファクト争いは、ソフトウェアが戦場になりました。
AndroidはスマホのOSとして、数ではデファクトスタンダードですが、
利益を享受しているのは圧倒的にiOSのアップルです。
必ずしもデファクトスタンダードを採用することが
メーカーの戦略として正しいとはいえない時代になりました。
それはオープンソースソフトウェアの拡大とも関連しています。
無料で一気に拡散して、あとからマネタイズする。
そんなビジネスモデルが世界的な潮流ですが、競合が現れる前に利益を確保するのは至難のワザです。デファクトになる前に、新たな強敵が次々と現れます。
デファクトを目指さず、利益額の最大化を目指す。
そんな方向性もありじゃないですか。
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