【カタカナにツッコミ】シリーズ

このシリーズは、株式会社LIGの代表あいさつに出てくる意識高い系カタカナワードに、ひとつひとつツッコミを入れていくシリーズです。

【カタカナにツッコミ】シリーズ このシリーズは、株式会社LIGの代表あいさつに出てくる意識高い系カタカナワードに、ひとつひとつツッコミを入れていくシリーズです。 前回は、キャズム。 今回は、コア・コンピタンスのコモディティ化です。…

前回は、キャズム。

【カタカナにツッコミ】シリーズ このシリーズは、株式会社LIGの代表あいさつに出てくる意識高い系カタカナワードに、ひとつひとつツッコミを入れていくシリーズです。 前回は、キャズム。 今回は、コア・コンピタンスのコモディティ化です。…

今回は、コア・コンピタンスのコモディティ化です。

コア・コンピタンスは直訳すれば、「核となる能力」という意味です。このワードが広まるきっかけとなったハーバード・ビジネス・レビュー(1990年)への寄稿文には、例として、

ソニーの小型化技術
シャープの液晶技術

が挙げられていますが、現在はどちらも輝きを失っています。四半世紀も経てば致し方無いことですね。コア・コンピタンスの要件は、

・競合に模倣されにくい能力
・顧客に価値を創出する能力
・展開できる能力

ですから、確かに当時はその要件を満たしていました。
しかし模倣されにくいと考えられていた能力は、時が経てば模倣されました。人材を介して拡散した技術もありました。展開できそうだと考えられていた能力は、模倣した他社のほうが展開力が優っていることもありました。一旦技術が拡散すると、独自の価値を顧客に提案することができなくなりました。

これがコア・コンピタンスのコモディティ化です。

コモディティ化とは、どのメーカーの商品も大差ない状態になることを指します。古くは冷蔵庫や洗濯機、最近ではテレビやパソコンがコモディティ化しました。コア・コンピタンスは永続的なものではなく、磨き続けなければコモディティ化します。技術そのものがコア・コンピタンスなのではなく、環境変化に適応する組織能力のほうが、競合に模倣されにくく、顧客に新たな価値を創出し、展開できる能力といえるでしょう。