ソニーの創業者井深大が設立したソニー教育財団のサイトで、井深大が各界の著名人と行った66回もの対談が読めます。

井深大L
井深 大 出典:ソニー教育財団

ソニー教育財団 設立者・井深大
http://www.sony-ef.or.jp/sef/about/founder.html

 

井深大が幼児教育の分野で影響を受けた、

才能協会 鈴木鎮一
人間能力開発研究所 グレン・ドーマン

をはじめ、交流の深かった、

本田宗一郎
江崎玲於奈
牛尾 治朗
石原 慎太郎
高田 好胤

など、多彩な方々とユニークな教育論を展開していて、読み応えがあります。

 

子どもを授かったと知ってから、私は子育ての本を読みあさりました。中でも最も影響を受けたのが井深大でした。『幼稚園では遅すぎる』という刺激的なタイトルの著書を読み始め、井深大のその後の著書を読み進めました。最後は「0歳でも遅すぎる」というハナシになり、新米の父親候補生としては大いに焦ったものでした。

そこで井深大の著書に出てくる参考文献にも手を広げて読み進めました。井深大の幼児教育に対する根本的な考え方は、「正解も定型もない」です。「親が”いい”と思ったものをどんどん与えればよい」と。そう言われるとますます、親の選球眼を問われているような気になり、子どもが生まれるころには相当頭でっかちになっていました。笑

 

今思えば、井深大の幼児教育に対する技術屋的なアプローチと探究心が、私と波長が合っていたのでしょう。井深大は会社というものを突き詰めた時に、最終的には「人材」に辿り着きました。どんな人と共に仕事をするのか?会社で人をどう成長させるのか?そんな課題を追求すればするほど、教育に関心を深めることになりました。社員の教育を考えた時、結局は会社に入る以前の教育の影響が大きい。そこを解決しようとすると最終的には胎児教育にたどり着いてしまったところが、井深大の探究心のなせるワザです。

 

この根本まで立ち返る探究心が、今のソニーに必要な議論。テレビやスマホでどうやって儲けるか?ではなく、テレビやスマホが人の人生とどう関わるか?何を与えるか?正解も定型もない議論。腕時計と真剣に向き合っているように見えるアップル。真面目に真剣に何かに向き合う姿に、人は共鳴したり感動したりします。