わかる直販売上アップ講座【第13回】

使えるフレームワーク、STP、ポジショニングマッピング

STP:
Segmentation, Targeting, Positioning
(セグメンテーション、ターゲッティング、ポジショニング)

 

前回のケーキ屋さんの例では、

直販の売上をアップするために、
お店に訪れるお客様に、
エクレアをリピートしてもらうことを、
セグメントマッピングで考えました。

売上アップの別の視点は、
競合から奪うというやり方です。

ターゲット市場において、
競合に対して相対的に優位な
ポジションを定めるためのフレームワークが、
ポジショニングです。

競合については、3Cフレームワークで、
詳しく説明することにします。

ここでは具体的にケーキ屋さんの
競合を考えることにしましょう。

ケーキ屋さんの競合は、
隣のケーキ屋さんと考えるのは、
ちょっと早計です。

前回仮説を立てたターゲットを、
お店に入ってきた人で限定せず、
お店の前を歩いている人に拡張してみます。

すると、ターゲットはたとえばこんな人です。

商店街を歩いている、
小さな子供が一人か二人いるお母さんで、
買い物帰りの5時ごろに、
少し甘いものでも買って帰って、
晩御飯のあとで家族みんなで
食べたいと思っている人。

この人にはいろいろな選択肢があります。

 

image

 

ミスタードーナツ。
スーパーのお菓子コーナー。
コンビニスイーツ。
自然食のかりんとう。

これらすべてが競合です。

いろいろな切り口、軸がありそうですね。

価格
健康的
ついで買い
持って帰りやすさ
甘さ

ここで、
「健康的」と「甘さ」の二つの軸で
自社と競合をマッピングしてみます。
これをポジショニングマップと呼びます。

 

するとほとんどの競合は、
健康的でない、甘い、の象限に入り、
唯一自然食のかりんとうが、健康的です。

ただし自然食だけあって、
甘さがぼんやりしているとします。

この商店街のポジショニングマップには、
健康的、甘い
という象限にぽっかりと
穴があることがわかりました。

このケーキ屋さんが、
以前から素材にこだわっていたけれども、
特に健康というキーワードは
使っていなかったとすると、

自社の特定の商品群を意図的に、
健康的、甘い
にポジショニングさせることで、
商店街の中で、
ユニークなポジションを占めることが、
できそうです。

もちろんターゲットにとって、
そのポジションが
魅力的に見えるかどうかが重要で、
その仮説と検証が必要です。

 

このようにポジショニングマップを使うと、
ユニークなポジションを
見つけやすくなります。