京都出張、隙間時間に特別公開中の
西方寺(東山二条)に立ち寄りました。

 

ご本尊、阿弥陀如来坐像(重文)は、
近くに寄ると見上げるほどの高さで、
2.36mあります。

 

圧巻は、その光背。
5cmほどのミニ仏がびっしりと、
隙間なく円形に並べられており、
その数3385体。

 

西方寺阿弥陀如来坐像
 

 
 
 
 
 
 
 出典:http://www.digistyle-kyoto.com/event/cat333/23_5.html
 

このミニ仏、一体一体の裏には、
信者さんが勧進するときに書いた、
願いごとが漢字一文字で
墨書されています。

 

平安時代、枕草子や古今和歌集のような、
二次元の文字メディアに対して、
より直観的な3Dメディアとして、
阿弥陀如来などの仏像が
あったのではないでしょうか。

 

そして当時としては圧倒的な数
3385人の願い、つぶやきを、
3Dで示したものが、
光背だとすれば、
これは当時のツイッター。

 

3385人は、
仏像というメディアで、
ひとつにつながり、
そして訪れた人の願いと、
時代を超えて、つながっていく。

 

現代のツイッターは、
一瞬のともし火のように、
現れては消えてゆくことを
繰り返しているように見えて、

実は、人と人がどこかで、
つながったり、離れたりを
有機的に繰り返しながら、
時空を超えて、
その思いを脳細胞のように、
成長させていく過程にある。

 

そんなイメージがふっと
頭をよぎりました。
これだけの貴重でユニークな仏像が、
普段は拝観できないのですから、

京都の奥深さは、計り知れないですね。