小学生のころ、プラレールにハマっていました。
毎回、いちからレールのレイアウトを考えながらひとつの世界を創りあげることを、飽きもせず繰り返していました。
今流行りつつあるマインクラフトは、きっとそういう楽しさと共通点があるのだと思います。
一方、部屋中に広がったプラレールは、その日のうちに片付けなければなりません。小学生の私はウルトラマンの怪獣になって、せっかくの大作をぶっ壊しながら片付けていました。
ぶっ壊す=やっつける、のもなかなか楽しいものです。
なにか仮想敵を想定して、コテンパンにやっつける。
どうも子供という無垢な存在の中には、モノを創造したい。という欲求と、敵をやっつける。という原始的な欲求が、両方内在するようです。
マインクラフトには、その両方の欲求を満たすシステムがあります。
出典:Official Minecraft Trailer
おおきく2種類のモードを持つことが、その典型です。
1.クリエイティブモード
ひたすらレゴのように創作活動に専念できるモードです。
建物、鉄道、回路、土地など無限に様々なモノを創ることができます。
2.サバイバルモード
無人島にたどり着いた漂流者のように、最初は少ないアイテムからスタートして、生活を改善していくモードです。夜になると恐ろしいゾンビたちが攻撃してきます。村人や動物がいます。
マインクラフトをはじめたばかりのYouTuber瀬戸弘司は、はじめて発見した村で、いきなり村人をやっつけて家を奪いました。それ以降、村人たちが瀬戸弘司を恐れるようになり、村人が全員村を離れ、やがて瀬戸弘司はひとりぼっちになり、自らの罪を後悔するようになりました。
サバイバルモードでは、このような味わい深い体験も可能になっています。しかし基本的にはゾンビをやっつける。という攻撃性がすべての起点になっているために、どうしてもなにかをやっつけて、アイテムを奪う。という従来型のRPGの要素を受け継いでいます。
それが発展すると、マルチプレイでチーム戦で戦う。という遊び方になり、子どもたちはそちらに熱中するようです。
大人の世界は、まさにサバイバルモード。ひたすら創作活動しているわけにもいかず、アイテムをゲットするためにいろいろな仮想敵と闘いながら、チームワークの大切さを学んだりしています。
ゲームでそうしたサバイバルを演習するのも悪くありません。ただどうしても攻撃性にバランスが傾きがちな側面がデメリットです。ひたすら拳銃で敵を撃ちまくるようなゲームは爽快感があるだけに、クリエイティブな側面の優先順位が下がりそうです。
どのように子供にゲームを遊ばせ、何を学ばせるかは、大人が上手に介入してコントロールしなければいけない部分だと思います。