ローソンストア100で買える「泡が細かい炭酸水」。
1リットル108円という安さに加えて、口当たりが柔らかく、そのままでも、何かを割るのにもなかなかイケます。

裏を見ると、原材料名が書いてあります。

炭酸水素Na
クエン酸Na
塩化K
塩化Mg

えぇっ!なんかいろいろはいっとる。
やっぱ安いということは、そいうことか!?

恐怖

と思いましたが、気を取り直してひとつひとつ調べてみましょう。

 

まず家庭でできる炭酸水の作り方にこんな簡単な方法があります。

重曹とクエン酸を混ぜて水を加える

重曹もクエン酸も家庭で手に入ります。
炭酸水素Na=炭酸水素ナトリウム=重曹
なんですね。

炭酸水素ナトリウムとクエン酸は反応すると、クエン酸Na=クエン酸ナトリウムと水と二酸化炭素になります。二酸化炭素が水に溶け込んでくれれば、炭酸水になるわけですね。水をよく冷やしておくと、ゆっくり反応して二酸化炭素が溶け込みやすく、炭酸の強い炭酸水になるそうです。

 

では発生したクエン酸ナトリウム(正確にはクエン酸三ナトリウム)は安全か?クエン酸三ナトリウムは酸味料やpH調整剤、香料、保存料として使われています。もともと食品に含まれていたものでもあり、食品添加物としては安全だと言われています。

この方法で生成した炭酸水の欠点は、気泡が粗くなってグラスに注ぐと炭酸がどんどん抜けていくことです。昔のアルコールを割る用の炭酸ってそうですよね。これを避けるために微量の塩分を添加すると、気泡が細かくなるということが知られています。

 

泡の細かい炭酸水の秘密は、どうやら塩化K、塩化Mgにありそうですね。

塩化K=塩化カリウム。
塩化カリウムはアメリカの死刑執行で使われれる薬物です。
まずチオペンタールナトリウムで意識を失い、
臭化バンクロニウムで呼吸が止まり、
最後に塩化カリウムで心臓が止まる。
うーむ、チオペンタールナトリウムが最初でよかった。

なんて言ってる場合ではなさそうです。
塩化カリウム恐るべしなんです。
でも冷静になると、死刑執行はこれらの薬物をカテーテルで静脈に直接注入します。塩化カリウムを飲んだら心臓が止まる、なんてことにはならないのでご安心を。塩化カリウムはにがりの成分で、岩塩にも含まれている安全な成分です。

 

塩化Mg=塩化マグネシウムはにがりの主成分で豆腐の凝固剤としてよく知られています。

 

炭酸水素ナトリウムとクエン酸を反応させるときに、塩化カリウムと塩化マグネシウムを添加して、温度や圧力の条件を整えると、泡が細かい炭酸水ができるものと予測できます。

ということで、泡が細かい炭酸水はなんかいろいろ入っていますが、安全度はスーパーの豆腐と同程度と考えればよいでしょう。

 

ローソン様、
化学式(NaとかK)を混ぜて書かれると、高校のとき化学で挫折した私はビビってしまうので、できれば、

原材料名:
炭酸水素ナトリウム
クエン酸ナトリウム
塩化カリウム
塩化マグネシウム

と書いていただいたほうが、若干やわらかい感じがするのですが、いかがでしょうか?