柔道着が国際試合で青くなった時は、
なんだか残念な気がしたものでした。
やっぱり柔道は白に黒帯。

でもそんな考えでは、
ガラパゴスから抜け切れないんでしょうね。

 

けん玉というと、
白木に赤玉。
技は世界一周とか、もしもし亀よとか、、、

と思っていたら、
いつのまにかけん玉は世界のけん玉になって
いたのでした。

次の動画をご覧ください。



ホップな音楽、カラフルなデザイン、
首にかけたけん玉がお洒落。
なにより技のスピード感とダイナミックさが、
日本のけん玉とはまったく異なります。

kendama
出典:Kendama USA

 

アメリカで2010年頃ブレイクして、
今は日本にこのスタイルが
逆輸入されているそうです。

くやしいけどイノベーションの跳躍力が、
異次元。

 

タカラトミーが1998年に発売したのは、
電子けん玉。
音や光で演出し、技の成功失敗までも判別。
いかにも電子立国にっぽんの進化のさせ方。

 

一方、、、
あるアメリカ人スキーヤーが北海道で
買ったけん玉を本国に持ち帰り、
仲間内で技をYouTubeで競いあったのが、
北米でのブームのきっかけと言われています。

彼らの技をよく見ると、投げ技が多彩。
これは米国やデンマークで投げ技がしやすい
改良されたけん玉が開発されたからです。

ここがイノベーションのポイントですね。

新しいこだわりがなければ、
イノベーションは生まれません。
アメリカに渡ったけん玉は、
最初のブームが、アメリカの番組X Games層、
スノボ、スケートボード、BMXなどの
プレーヤーたちの間で広まったことが、
その後の進化を決定づけました。
最初の一人がYouTubeにアップしたときが、
飛躍の瞬間です。

その後、投げ技をクールに決めて、動画で自慢する。
というこだわりに発展したのでしょう。
なぜならX Gamesは、まさにそんな番組だからです。
そしてより投げ技がしやすい
けん玉に改良してしまえとなるのは自然な流れです。

けん玉が得意なお笑い芸人が、
難易度の高い技を、いかに失敗しないか競う。
そんなテレビ番組が放映されていた日本とは、
明らかに異質です。

 

なんでもかんでも「アメリカっていいよね」
とは思いたくないですし、日本の得意芸も
たくさんあります。
でもこのけん玉のイノベーションに関していえば、
日本では起きなかった進化であることは、
間違いなさそうです。