祝!冒険家三浦雄一郎さん、エベレスト登頂。

夢と目標を持って、やり続けること。

それがどんなにすばらしいことか、
三浦雄一郎さんは示してくださいました。

トライアスロンというスポーツがあります。

Swim/Bike/Run
水泳、自転車、マラソン

3種目を連続して行います。

ハワイのアイアンマンが実質的な発祥で、
Swin3.8km/Bike180km/Run42.195km
制限時間17時間

という過酷なレース。

制限時間内に完走すれば
アイアンマン(鉄人)の称号が与えられました。

それがだんだん競技化され、
2000年ついにシドニーオリンピックから、
正式種目となりました。

オリンピックディスタンスと言って、
Swim1.5km/Bike40km/Run10km

およそアイアンマンの4分の1の距離、
競技としてのおもしろさを重視
しています。

私もトライアスロンを楽しんでいた
時期があります。

忘れもしない、初参加は、
超ミニトライアスロン、

確か、
Swim150m/Bike10km/Run5km
でしたでしょうか。

流れるプールの周回コースで、
頭をガンガン蹴られながら、
どんどん抜かされていく
状況に、頭に血が昇りました。

得意の自転車で、
私の頭を蹴ったやつらを、
バンバン追い越して、
さあ、これからRun。
靴を履きかえて
走ろうとしたときです。

脚がガクガクで、
使い物にならないことに
気付きました。

それからの5kmは地獄でした。

途中何度も立ち止まり、涙をこらえ、
這う這うの体で、なんとかゴール。

2度と出るものか!

と本気で思いました。

ところが不思議なもので、
あの情けない自分で終わりたくなかったのか、
なんかのか、
それからポツポツとレースに
参加するようになりました。

成績はいつも中の下か下の上ですから、
順位やタイムは2の次。

最後のRunを気持ちよく走ること。

これが目標でした。

会社の昼休み、近くの区民プールで、
毎日泳いだり、会社の近くを
毎日走ったり。

でも、毎回レースでは
自転車で飛ばし過ぎて、
Runで地獄を見る。
の繰り返し。

成長のない私でしたが、
一度だけ会心のレースがありました。

徳之島トライアスロン
Swim2km/Bike75km/Run21km

トライアスロン

出典:これは2013年トライアスロンIN徳之島のポスター

島だけあってアップダウンが激しく、
とてもじゃないが、自転車も
抑え気味で走るしかない。

それもあって、Runで脚が残っており、
気持ちよくゴール。

これがピークでした。

会社の仲間とトライアスロン駅伝
に出たことがあります。

社内報でトライアスロンを取材したい。
とのことで、他に本物のトライアスリートは、
たくさんいたのですが、
なぜか私のところに話がきました。

初心者がはじめてトライアスロンに挑戦!
というコンセプトで、
4人x2チーム。
8人の寄せ集めチームがにわかに
結成されました。

寄せ集めチームだけあって、
能力がばらばら。

水泳はインストラクター並みだけど、
走れない。とか、
自転車は好きだけど、泳げない。とか。

そんな中でも、3種目ともダントツに
遅いメンバーがいました。

練習では、
50m泳いだら顔が真っ青。
自転車はママちゃりかっ!と突っ込みたくなる。
ランは、待てど暮らせどゴール地点に戻ってこない。

首が太くて長く、胴が長くて手足が短い。

みんなで愛着を込めて、「かめさん」と
呼んでいました。

なんとか全員駅伝を完走して、
無事社内報の表紙を飾り、
なんとなく来年もという話になり、
新しいメンバーが加わったりしながら、
たまに練習したりレースに参加していました。

それから15年がたった今、
トライアスロンをいまでも続けているのは、

そう!かめさん。ただ一人。

しかも昨シーズンは、
IRONMAN-France, -Antwerpen, -Sweden, -Wales
の4つのアイアンマンを完走

彼こそが真の勝者、「かめ」さんであり、
本物のアイアンマン(鉄人)なのです。

スタート時点の実力なんて、
どうでもいいのです。

むしろスタート時点における、
実力差を、「差」だと感じていた
私は、今思えばとても恥ずかしくなります。

かめさんは、もっともっと高い
すばらしいところに、
10年以上かけて登りました。

そして今も登り続けています。

こつこつと蓄積すると、
どんな素晴らしいことが起きるのか。

三浦雄一郎さんやかめさんは教えてくれています。