貯蓄はインプットとアウトプットのバランス。

これが単純にして明快なロジックです。

すると貯蓄戦略は次の2パターンになります。

1.インプット(収入)を増やす
2.アウトプット(支出)を減らす

そして実際に起こることは次の9パターンになります。

1.インプット減少、アウトプット減少⇒生活が慎ましくなる
2.インプット減少、アウトプット維持⇒貯蓄が減る
3.インプット減少、アウトプット増加⇒いつか倒れる
4.インプット維持、アウトプット減少⇒貯蓄が増える
5.インプット維持、アウトプット維持⇒なにも変わらない
6.インプット維持、アウトプット増加⇒貯蓄が減る
7.インプット増加、アウトプット減少⇒貯蓄が増える
8.インプット増加、アウトプット維持⇒貯蓄が増える
9.インプット増加、アウトプット増加⇒生活が派手になる

普段私たちは、
5.インプット維持、アウトプット維持⇒なにも変わらない
にいます。

インプットが減ったとき、
たいていアウトプットは今までどおり維持してしまうので、貯蓄は減ることになります。

インプットが変わらないとき、
たいていアウトプットは年々増えていくものなので、貯蓄は減ることになります。

インプットが増えたとき、
たいていアウトプットも増やしたくなるので、貯蓄はなかなか増えません。

ということで、どんな場合でも、貯蓄が増えることはめったにありません。

貯蓄

一番気をつけなければいけないのは、インプットが増えたときです。

増えたインプットに合わせたアウトプットの多い生活を続けていると、次にインプットが減ったときに反動がきます。それでもアウトプットを維持してしまい、あっという間に貯蓄が底をつきます。宝くじで当たった人が破産したり、一発屋芸人が月100万円のマンションに住み始めてすぐに落ちぶれたりするのは、これが理由です。

1.から9.までどれを目指したいかといえば、それはやっぱり、

9.インプット増加、アウトプット増加

ですよね。
増えたインプット以上に、アウトプットを増やさなければ貯蓄を増やすことができます。

理想は、

8.インプット増加、アウトプット維持

ですね。

ノーベル医学生理学賞の大村智・北里大特別栄誉教授は、多くの人を救う薬を発明。その莫大な特許収入を北里研究所再建につぎ込み、自身は毎年1億円以上の納税額があるにもかかわらず、華美な生活は一切しない。

「楽な道、楽な道を行くと本当のいい人生にならない」

大村先生のお言葉です。