行列にもいろいろあります。
イノベーター理論で分類された5種類の人々がつくる行列は、こんな行列です。

イノベーターの行列

開店初日のラーメン屋に開店前から並ぶ

アーリーアダプターの行列

報道された新規開店ラーメン屋に、初日に並ぶブロガー

アーリーマジョリティーの行列

雑誌で特集されたラーメン屋に並ぶ

レイトマジョリティーの行列

町で行列ができているラーメン屋に並ぶ

ラガードの行列

老舗の蕎麦屋に大晦日に並ぶ

 

お祭りに行くと、行列ができている屋台とまったくできていない屋台にはっきりと分かれます。行列ができている屋台は、さらなる行列を呼びます。これは全体の34%いるレイトマジョリティーがつくる行列です。

そのことがよくわかっている焼きそば屋台は、行列ができたからといって、大量に焼きそばをつくったりはしません。行列がなくならない程度の焼きそばを作って、一遍に容器に盛りつけて素早く売りさばきます。そして4~5人に次の回まで待ってもらうようにします。こうすることで常に行列を絶やさず、人が人を呼び、全員が熱々の焼きそばにありつけることになり、顧客満足を高い状態に保ちます。

焼きそば屋台

レイトマジョリティーに革新性は必要ありません。いつもの味、おなじみの味、そして行列があればいいわけです。

 

イノベーターは去年にはなかった新種の屋台を探します。
アーリーアダプターは、全部の屋台を一回りして、どこが熱々でどこが適度に並んでいるかリサーチします。
アーリーマジョリティーは、食べ終わった人の顔色を伺うか、友だちを見つけて、どこが美味かったか聞いてそこに向かいます。
レイトマジョリティーは行列ができている屋台に並びます。
ラガードは毎年同じ店で同じものを求めます。