昨日から気象衛星ひまわり8号の正式運用が開始されて、解像度の高い画像が滞り無く送られています。

津軽海峡雲

津軽海峡にかかる雲の様子



出典:ひまわり8号リアルタイムWEB

 

2016年にはひまわり9号の打ち上げが予定されています。

ひまわり9号はひまわり8号と全く同じ設計の衛星です。

 


出典:三菱電機 ひまわり8号・9号

気象衛星センターによれば、ひまわり9号は2022年までひまわり8号のバックアップで、それ以降はひまわり8号がバックアップにまわるとのことです。なぜここまでして同じ衛星を2機打ち上げるのか。

出典:気象衛星センター ひまわり8号・9号

 

それは苦い経験に基づく理由があります。

1999年11月、ひまわり5号の寿命が近づいたために気象庁は後継の気象衛星を打ち上げましたが失敗。その後2005年2月のひまわり6号打ち上げ成功まで、気象観測の混迷の時代が続きました。ひまわり5号の寿命が尽きてからは、アメリカからゴーズ9号という中古衛星をレンタルしてしのぎました。中古でトラブルも多く、画質も満足できるものではなかったようです。

気象衛星の役割は重要です。天気予報はもとより、台風の進路予測、雨量予測、など防災にも欠かせません。ひまわり8号・9号にはより精度の高いゲリラ豪雨や竜巻の予測などが期待されています。

気象衛星の観測を途切らせることはできないのです。

 

アメリカの次世代気象衛星の打ち上げが2年後、欧州が3年後なので、日本がこの分野で先陣を切っています。アジア太平洋地域への台風情報等のデータ配信も計画されています。日本の技術力が世界から期待されています。