エクセレント・カンパニーだけでも古臭くて笑えるのに、「真の」をつけると空虚感倍増です。

大前研一翻訳の1983年に出版された『エクセレント・カンパニー』という本があります。そこにケースとして登場する超優良企業のほとんどが、その後の20年で深刻な経営危機に見舞われました。そのため、エクセレント・カンパニーという言葉自体にミソがついた感があります。

しかしこの本に書かれているエクセレント・カンパニーの8つの条件自体は、いつの時代にも通用する内容です。

1.行動の重視  
2.顧客に密着する  
3.自主性と企業家精神 
4.人を通じての生産性向上
5.価値観に基づく実践  
6.基軸事業から離れない 
7.単純な組織・小さな本社 
8.厳しさと緩やかさの両面を同時に持つ

エクセレント・カンパニーであるための必要条件を切り出すことはできても、予測できない環境変化に対応して企業をハッピーな状態に保ち続けるためには、別の条件があるということでしょう。たとえば社内イノベーション環境の構築とか。

ただしそういった条件をいくら並べたところで、安定的な成長が保証されるわけではありません。しかしそれらの条件をまったく無視して成長を目指すのもまた無謀というものです。

温故知新、「故(ふる)きを温(たず)ねて新しきを知る」

エクセレント・カンパニーを目指してないとしても、上の8つの条件を一度省みて整理すると、新たな発見があるかもしれません。