AlphaGoで使われたディープラーニング。
勝ち方のコツを極めたからこそ、囲碁世界ランキング4位になりました。

ではAlphaGoが身につけたコツは、どんなコツなのか?

それをAlphaGoに聞いても答えは返ってきません。ディープラーニングのアルゴリズムから勝ち方のエッセンスを抽出することはできないのです。AlphaGoがどんなに強くなっても、その勝ち方をヒトが共有することはできません。

これはヒトの世界と似ています。

将棋の羽生善治の強さの秘密は、彼の棋譜を追いかけて解析するしかありません。羽生が自ら「コツは◯◯です」と説明することは、本人にもできません。

となると羽生がどうして羽生になったのか、ということが、羽生のそれまでの経験によるのと同じように、ディープラーニングも経験の差によって、個性がでるということになります。

これからのディープラーニングの戦いは、どうやって育てるか?ということにかかってきそうです。どういう順序でどういう経験をどれくらい積ませるのか?その違いによって様々な個性の人工知能が生まれるでしょう。

優秀な人工知能同士は、何度も戦わせて切磋琢磨して、より能力を高めていく。優秀な人工知能が集まる場には、選別試験があり、ある程度の能力以上がないと入れない。なかにはダークな人工知能も現れて、コミュニティをメチャクチャにしたり他の人工知能に悪い影響を与えたりする。

むむ、ディープラーニング社会もどんどん人間社会に似てくるのでしょうか?