昨日は、ビニール袋はビニール製ではなく、ポリエチレン製。というお話でした。そして今日は消しゴムです。最近の消しゴムはゴムではないのに、今だに消しゴムと呼ばれています。

消しゴム

生ゴムが原料だった消しゴムを、プラスチック製にしたのは、日本の会社。シード。Raderのブランドで有名です。塩化ビニールの技術者が図面を書いていた時、たまたま近くに消しゴムがなく、そばにあった塩化ビニールの切れ端でこすってみたら、よく消えた。というのがきっかけです。その後の研究の結果、ポリ塩化ビニルにフタル酸系可塑剤を加えて固める製法によって、世界ではじめてプラスチック消しゴムの生産が始まりました。

シードは、修正テープも発明しています。国内で80%以上の圧倒的シェア。ただしこのシェアは、OEMで他社に供給しているものも含んでいます。同じように、プラスチック消しゴムの生産シェアも国内ナンバーワン。一方消しゴムブランドのトップシェアは、トンボ鉛筆の「MONO」で57%。世界のトップシェアは、「STAEDTLER(ステッドラー)」。

どちらもおなじみですね。

矢野経済研究所の調査によると、国内の文具・事務用品の市場規模は、2012年4724億円で、ここ数年はほぼ横ばいです。近年は消せるボールペン、フリクションが大きく伸びています。