ソーラー電卓、
登場した当時先進的と思えたものが、
まさか100円ショップに
ぶら下がるようになるとは、
思いもよりませんでした。

電気というものは、
使うと減る。というのが、
乾電池世代の私達の常識でしたから、
ソーラーによって永遠に動き続ける電卓は、
不思議な新鮮さがありました。
実際にはソーラーにも寿命があるので、
永遠ではないのですが。

 

さて、この水で動くデジタル時計も、
永遠に動くような気がしますね。

bedol_s
出典:The Bedol Water Clock

太陽とか水は、「いくらでもある」と思っても、
大筋では間違っていません。

ただし、この時計、水が燃料か?と
問われれば、そうではなさそうです。

 

電池というものの原理は、
電極が溶けてイオンになる
ところから始まるのです。
電解質は溶けたイオンの居場所でもあり、
もう一方の電極の
電子の受け取り手でもあります。
これが成立すれば電気が流れるわけです。

純水はほとんど電気を通しませんが、
水道水には、
塩素イオンなどが溶け込んでおり、
電解質になりえます。

参考:水は電気を通す?通さない?

ですから、電極さえあれば
電解質として水を入れて
電池の働きをするのは、
不思議なことではありません。
水を燃料だと誤解するから、
不思議な気がするのでしょう。

 

電極は溶けるのですから、
永遠ではありません。
それに電極は化学反応によって
いろいろなものが付着して
だんだん溶けにくくなります。

この時計は、一回水道水を入れると、
約半年動き続ける
といいます。
でも何年もつか、
あまりあてにしないほうが
いいでしょう。

とはいえ、水だけで動くって、
なんか清々しいですね。