吉野家がひさしぶりに頑張っています。
株主としては、うれしいニュースです。

10月から4カ月連続で前年実績を上回りました!

牛すき鍋膳効果です。

すき家もたまらず、牛すき鍋定食をまったく同じ価格で、
出してきました。
こちらのほうが元祖だそうな。

 

吉野家の牛すき鍋膳、
あっつ熱で、楽しめます。
580円が安く感じます。

不思議なもんですね。

たった280円の牛丼が、
いつしか当たり前になり、
380円の牛丼が高く感じていたのに、
同じ店の580円のメニューが安く感じるなんて。

 

旅館のような、固形燃料のミニ鍋。
この仕掛けが決め手。

一度とても寒い日に吉野家に入ったら、
店にいたお客さん、5人全員が、
牛すき鍋だったのには、笑いました。

 

先日は、家族に牛すき鍋膳をごちそうしました。
もちろん支払いは、株主優待券!
3人分1740円、300円の優待券を6枚
バチッと出して、

「釣りはいらねーぜ」

と言ってやりたいところですが、
そこはきっちり、5枚の優待券に240円現金を
上乗せして支払ったのでした。
その時はじめて食べたのが、
牛チゲ鍋膳。

その辛いこと辛いこと。

そのパンチのきいた辛さに、
吉野家の経営も、これからいい意味で変わっていくだろうな。
と予想しています。

 

これまで吉野家は迷っていたのです。
自分たちのコアスローガンである、

「はやい、やすい、うまい」

が、メニューの増加で、
「はやい」が失われてしまった。

吉野家は「はやい」を中心に、
単品戦略が組まれていたのです。

「はやい」を失った吉野家は、
中途半端に「うまい」だけではお客さんはこない。
「やすい」だけでは競合とつぶし合い。
このまますき家化、松屋化していっていいのか?

そういう葛藤とBSE以来10年向き合ってきました。

 

吉野家のカレーは、いつまでたっても、
中途半端でおいしくありませんでした。
それに比べてすき家のカレーは、圧倒的にうまいです。

不得意なことに取り組んでも、
お客様を喜ばせるのは難しいのです。

 

吉野家はやはり「」です。
ここにこだわってたどり着いたのが、

「牛」を熱々でたっぷり楽しんでもらいたい。
それが「はやい」から完全脱却した牛すき鍋膳です。

そしてバリエーションメニューの牛チゲ鍋膳で、
ついに大衆に迎合するのではなく、
思い切って辛くして、
尖った味で、尖ったターゲットの心を掴もうと、
し始めたのです。


牛チゲ鍋膳


出典:吉野家「牛すき鍋膳、牛ちげ鍋膳」

これから吹っ切れた経営戦略が展開されると
私は予想して、ワクワクしています。

吉野家の株主優待券で、私は一生、
毎年6000円以上の牛丼を
食べ続けることになるでしょう。