ヤマダ電機は、なぜ値引き販売できるのか?

簡単なことです。

安く仕入れることができるから。

ではなぜ安く仕入れることができるのか?

これも簡単なことです。

たくさん仕入れるから。

ものごと単純に考えた方が、
本質が見えることのほうが多いのです。

 

きゅうり

きゅうりをつくっている側からすれば、

八百屋A

今日は10本、明日は20本、あさっての注文は、
明日考える。


なんて言われるよりも、

スーパーB

11月1日に、3000本注文入れます。、
毎日100本づつ出荷してください。

と言われるほうを、大事にしますよね。

生産計画、出荷計画を事前に立てられますから。
売上予測もできます。
在庫の算段もつきます。

経営が安定しますね。

それだけのメリットがあるから、
販売価格2本100円のきゅうりを、
八百屋Aには60円で卸し、
スーパーBには、特別に40円で卸す。

ということが成立します。

 

しかし、八百屋Aもだまって負けているわけにはいきません。

一発奮起してネット販売に挑戦。
最初は無理して、
きゅうり2本70円で販売していましたが、
スーパーで買うより安い。という口コミが広がり、
毎日100本販売できるようになりました。

そうなれば、
八百屋Aは、信用力を差し引いても、
きゅうり2本50円で仕入れることが、
でき、利益も上がるようになります。

 

 

ここであわてたのが、スーパーB、
つまりヤマダ電機ですね。

「うちはネット販売よりも安く売ります」

と言ってしまったのです。

40円で仕入れて、65円で売る。

しかし所詮は固定費のかかる大型店舗販売と、
基本在庫ゼロ、右から左のネット販売では、
経費が違います。

無理がたたって、赤字転落。

 

ヤマダ電機のはまった罠は、
簡単に言えばこういうことなのです。

 

でもこうなる前に、
実は電機メーカーが、ヤマダ電機の罠にはまって、
もがき苦しんでいたのです。

ですから、倒れる順番が、
電機メーカー、次いで量販店、
という順番なのです。

 

電機メーカーの落ちた罠については、
次回、性懲りもなくきゅうりで解説します。