エリンギなんて子供の頃にはありませんでした。
それもそのはず、エリンギという名前が命名されたのは、
1998年のこと。
もともとはヨーロッパで食べられていた自生のキノコを、
日本で人工栽培用に改良したものです。

 

ここでキノコクイズ!
次の5種類のキノコを、日本での売れ筋順に並べてください。

(椎茸/エノキ/ブナシメジ/マイタケ/エリンギ)

※答えはこの記事の一番最後。

 

出始めのころのエリンギは高かったですね。
その割にいい香りがするわけでもなく、
スーパーでスルーしていました。
今では値段も手頃ですっかりスーパーの定番ですね。
安ければ、いろいろと使い道があります。
食感いいですから。

エリンギ

エリンギの生産は、なんといってもホクトが一番。
シェア40%です。

これだけスーパーで定番化してくると、
大手のヨーカドーは何を考えるかというと、
他店より安く売りたいんですね。
でもしっかり利益は今まで通り欲しい。

となると、卸の中抜き、つまりメーカー直販したく
なるわけです。しかしそう簡単に中抜きはできないのです。

ホクトと卸の関係。
卸とヨーカドーの関係。

ここにヒビが入ります。

そしてホクトにとっては、ヨーカドーに安売りされる
のは困るのです。自社ブランドの値崩れにつながるからです。

 

そこでやるのが、PB(プライベートブランド)ですね。
ホクトに直接大量発注したエリンギを、
ヨーカドーのブランドで売るのです。
ホクトブランドと競合しないように、
パッケージや分量を変えます。

これでヨーカドーは利益を変えずに、安く大量に販売
することができ、ホクトは、安定的計画的に生産ができるように
なります。他店へのルートと競合することもありません。

これがエリンギ直販のからくりです。

 

基本的に問題はなかったのですが、
PBにしたことで、先日、
笑っちゃうような事件がおきました。

エリンギ、玉木敏明さん事件

ヨーカドーの野菜売り場、
近頃流行りの生産者の顔入りパッケージ。
長野産エリンギのパッケージには、玉木敏明さんの名前と似顔絵。
そして隣にあった北海道産のブナシメジのパッケージにも、
玉木敏明さんの名前と似顔絵。

「これはどういうことだあああっ!」
「長野にも、北海道にも玉木敏明という同姓同名の
同じ顔のおっさんがおるんかあああ」

ってなりますよね。案の定ネットで拡散。

玉木敏明さんは実は、ホクトのキノコ生産本部長だった。
というオチ。

間違ってはいないんですがねぇぇぇ。

紛らわしいことはやめましょう!

 

※キノコクイズの答え。
1位から、
エノキ/ブナシメジ/椎茸/マイタケ/エリンギの順。

昭和は椎茸が1位。現在ではエノキがダントツ。