クイズ
世の中で最も速い車を開発するとします。
最も重要な技術はなんでしょうか?
違います。
答えは、ブレーキです。
どんなに速い車を開発しても、
そのスピードを確実に抑えるブレーキがないと、
その車に乗ることはできません。
私が初めてスキーを習ったとき、
最初に教わったのは安全なこけ方でした。
後ろブレーキしか効かなくなったボロ自転車で
ちょっとした坂を下っていた時、
突然その後ろブレーキのワイヤーがブチっと切れました。
あのときの恐怖は忘れられません。
人類が月に上陸したアポロ計画も、
最後のパラシュートが開かなければ、
犬死にです。
今、自動車に新たなイノベーションが生まれようとしています。
電気自動車をエコカーと捉えるのではなく、
より速く走るための選択と考えるメーカーが現れはじめました。
テスラはすでに電気自動車の高級車市場を切り開きました。
ポルシェは2010年からハイブリッドカーを発売中。
フェラーリの950馬力のハイブリッドスーパーカー
「LaFerrari」は、エンツォフェラーリよりもテストコースの
ラップが速いのです。

そしてこれまでのように、エンジンのかわりに、あるいは
補助として電気モーターを使う。という発想から、
まったく新たな次元に入ろうとしています。
それは、それぞれのタイヤを個別のモーターで駆動する。
というイノベーションです。
4輪個別に微妙な制御をすると、なんと、
ハンドルを回さなくても、車の向きを変えることができるのです。
これがホントの4輪駆動。
いままで4WDとか言っていたのは、おもちゃだったんですね。
一方、技術的な難しさもあります。
もし車がスピンしたら、どのようにそれぞれの駆動輪を
制御するのか?
これは今までの自動車にはなかった問題です。
ジェット機も片方のエンジンを失っても、飛び続けることが
できます。
4輪のうちの1輪が突然制御を失った時に、どうするのか?
めったに起きない場合においても、安全な着地点を
用意しておかなければ、この新たなイノベーションは、
前に進むことができません。
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